新幹線乗り継いで来た

「なお、本日はお集まり戴き、誠に有難うございます。出られない方が、いらっしゃりました旨、まずご報告申し上げます」と、毎度お馴染みの決まり文句を読み上げる。

やれやれ。ここは田舎。出席者は皆、村に住んでる爺さん、婆さんが中心。一日中ゴロゴロで過ごす、暇つぶしに農作業するような連中ばかり。

決まり文句で申せども、殆ど可能性は皆無。まぁ高浜さんの恵美子さんや、上京の若い子は仕方ねぇが。

それでも「今日!何とかせー、おじさん!」あんだけ嫌がってたのに、無事出席。わざわざ多忙の中、貴重な時間割き、新幹線乗り継いで来たんだろう。

立派なこった。こんな立場である以上、不用意な事は申せないが、どうにも合点が通らなく思う事も存在。

そりゃ、あっちゃならんが、別に若者呼びつける必要はねぇ。参列したとこで、形だけさ。時間を無駄にさせちゃいけません。